DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>

そして下げた頭を上げて、今度はアレックスとミカエルの顔へと視線を交互に移す。

ディラハン兵の感謝の念に満ちた視線を受けたミカエルは、ふい、と顔を横に向けて視線を逸らす。

「……あたしは情報が欲しかっただけ。それが手に入れば不必要に殺す必要は無い。ただ、それだけよ。ありがとう、もういいわ」

顔を背けたままそう言うミカエル。そのミカエルの方から不意に何かの電子音が響いた。

一斉に皆の視線を受けながらコートのポケットから小型通信機を取り出したミカエルはディスプレイに映る発信者の名前を確認すると慌てて立ち上がる。

「軍からの通信だわ……どうなったか報告しろって催促してきてる……ちょっと失礼するわね」

そのままドアの方へ歩き、出る間際に一度振り返り

「心配しないで。悪いようにはしないから」

そう言ってミカエルはドアの外へと姿を消した。




< 629 / 729 >

この作品をシェア

pagetop