DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
虚をつかれてキョトンとするランスに答えながら眉根を寄せて考え込むジノ。ランスもつられるように考え込んだ。
教会でジノを引き取った後で調べた結果。ジノは近くで戦闘があって壊滅した村の出身らしいということが分った。
ジノを教会に運び込んだ赤い髪の少女は天使の名前を名乗り、血に汚れていたのは多分……戦闘に参加していたからだ。
ディラハンの男がリディルで見た少女も戦闘をしたという。うわさに聞く守護天使さながらの力で圧倒しておきながら死者は出さなかった赤い髪の少女。
守護天使は兵器だというが、だが、実際目にした守護天使ミカエルは、表情も豊かで人と変わらなく見える。ディラハン兵を見逃してくれようともしている。
兵士やジノとのとのやりとりを見ていて感じた事。そのやり取りの中で何かが心に触れたからこそミカエルは彼を逃そうとしている。そうではないのだろうか。
守護天使と呼ばれる機械人形。だけどミカエルには確かに心らしきものを感じる。
そして、あの日……その赤い髪の少女も泣いていた。心底、苦しげな、悲しげな表情で。
守護天使がミカエルのように感情のある兵器だと考えるならば、あの時の少女と、ディラハンの男が見た赤い髪の少女と同一人物ではないかと思ったのだ。
だが、発表されたという守護天使の名前の中に、彼女が名乗った天使の名前はなかったとジノはいう……それは一体どういうことなのか。
自分の推測はただの勘違いなのだろうか。