DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
言い淀むアレックスの様子をじっと伺っていたミカエルが小さく息を吐く。
そして容赦なく、追及の言葉を口にした。
「アレックス……あなた、何を知っているの?」
その言葉に、アレックスは決意を固めざるを得なかった。やはり、この場を言い逃れは出来ない。
ならば……。
一度瞼を伏せ、唇を引き結び。意を決してミカエルと真っ直ぐに視線をあわせた。
「……あなたも……元は……ただの人間だった。そうですね?」
完全に引くわけではない。場合によっては切り札にもなりえる事実。
それが、事実ならば――
真正面から交渉することを選んだアレックスの台詞に少なからず効果があったことを、ミカエルの表情が如実に語る。
そのアイスブルーの瞳孔が鼓動を刻むように変化を見せたのをアレックスは見逃さなかった。
「……そうなんですね」
言葉を重ねるアレックスに驚いた顔を見せて息を呑んだミカエル。だが、それも一瞬。
すぐにミカエルはその形良い唇を緩め
「そう……そっか……。知ってるのね」
小さく呟くように言うと、アレックスに背を向け、再びゆっくりと歩き出す。