DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
アレックスがそう言った瞬間、左右に揺られていた金糸の髪がぴたりと動きを止めた。
「あたしは……守護天使よ。この国のために作られた戦闘人形よ」
「でも、もとは人間だったと貴女は言った。今だって……体は変わっても中身は人間だ……そうでしょう?」
「どうしてそう思うの?」
動きを止めてうなだれたミカエルは、顔を伏せたまま言葉だけを紡ぐ。
「貴女は……あの兵士を逃がそうとしている……命令に忠実なだけな機械人形ならそんなことはしない……違いますか?」
人間なら。
心を、気持ちを持つ人間なら。
情を持つ人間だから……そうするのではないか。
ボルグに、アナベルに見た……。ガーフィールドやレイ、リリス……そしてクロードと過ごすうちに自身にも僅かに芽生えた。そしてアンナやジノ達のとった行動で再確認した。
それが、アレックスの知る『人間』というもの。
そして、ミカエルが取ろうとしている行動は彼らと変わらない……『人間』だからこその行動。
アレックスはそう感じた。だから、思ったそのままの答えをミカエルに問う。
元は『人間』だった守護天使。
だが、今もその魂はそのままに『人間』なのではないかと――