DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>





「花。育ててくれたんだな……」

店に姿を現したジュードは、驚いて見開かれたガーフィールドの視界の中で、ゆっくりと店内を見回し。

そして窓辺に置かれた花に視線を留めると、目を細め、そう呟くと。

ゆっくりとガーフィールドへ向き直った。

どこか微笑んでいるようにも見える細められた目と視線が合い、発せられた声にハッとして、

「ジュード……お前……っ」

思わず口調が乱れる。

少しも以前と変わらぬ容貌を真っ向から目にして、一気に時を引き戻されたような感覚に陥った。

当時のことが脳裏に蘇り、動揺がそのまま口から零れる。

あまりに鮮明に思い出したため、同時に、忌々しいことをひとつ思い出した。

そういえば、この男。

よりにもよって、姿を消すときにガーフィールドの気を失わせて出て行った。

気がついたら意識が飛んでいたから詳細は分からないが、大方殴るか何かしたに違いない。



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