DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


まだ日暮れ前。街中は人通りもある。

もっとも、歩いているのは先ほどの少年のように兵役前の子供か、もしくは女や老人ばかり。

少し暗くなって出かければよかったかと思う。

ジュードのような年代で、軍服も着ずに昼間から街中を歩いている人間などいない。

ましてやあの容姿。嫌でも目立ってしまう。しかし。

街から北方面。中央司令部を通り過ぎ、その先にあるアルマ宮殿の更に先。宮殿を取り囲む森の外れに墓地はある。

中央司令部のある地区までは大通りをまっすぐ行くのが一番近い。

行く道すがら聞きたいことや話したいこともあったが、仕方なく口をつぐむ。

人の耳や視線を気にしながら出来る内容の話でもない。

そのまま黙々と歩き、ようやく街を抜ける手前、軍施設の屋根が見えてきたところで

「こっちじゃ」

横道へとジュードを案内する。


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