DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


照明に照らされた周囲。最もジュードには暗いうちから見えていたのだが……降りた地点から後ろはなく、前方にのみ伸びる通路がある。

地面は舗装されておらず、四角く繰りぬかれた空間は側面と天井だけ石膏のようなもので塗り固められているが、その塗装も随分永い間放置されたままなのだろう。

手を加えて補強した形跡もなく、所々、劣化して細かいヒビが走っている。

「ああ、そうじゃよ。随分昔に作られた地下道らしい。まだ、この国が今ほどの大国になる前は首都に攻め入られることもあったらしいから、その頃に作られたんじゃろうな」

先にたって歩き出したガーフィールドが説明する。

地下道は、長身のジュードでも身を屈める必要はないほどの高さもあり、人が四、五人ほど並べる程の幅もあり、適度な広さがある。

すぐにガーフィールドに追いつき、ジュードも並んで進む。

「もっとも今じゃ、この国の中心まで攻め込まれることもないからのう……使われなくなったのは随分昔だというし、知っている者はほとんどおらんじゃろう」

「あんたは何故知っている?」

「まあ、この国のことでわしが知らんことなど無いということじゃよ」


< 699 / 729 >

この作品をシェア

pagetop