DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


「今までの恩もあるからこの仕事までは終わらせるがね……だが、その後は私はお前だけに尽くすとも。そして事が終わったら…………ああ、大丈夫だとも。準備はもう出来ているのだよ……もう少し……もう少しだよ……」

皺がれた手の中に包まれた、古びた手作りの小さな人形。それにむかい呪文を唱えるようにコーエンは何度も、もう少しだと繰り返す。

繰り返すごとにその時が近づくように思えて、自然と笑みが深くなる。

胸のうちで膨れ上がる幸福感が押さえきれず、形になるのを止める術はない。

それは音となり、掠れた声となって……零れ落ちる。











「クリスチーナ……」









それは彼の人物を知る誰一人として知らぬ音色で――



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