DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
(―5―)



「ご苦労でしたねガブリエル。今日はもう戻ってゆっくりお休みなさい」

「はい……ありがとうございます。あの……でもお母様。ここへ来る途中、ラファエルの姿を見なかったのですが……」

下がってよいと言われたものの、報告に向かう為ここへくる途中、本来なら入り口で出迎えるはずのラファエルの姿を見なかったことが気がかりで、ガブリエルはおずおずと王妃を伺い見た。

自分が第三研究所へ出向中の王宮の守護はラファエルが代わりにすることになっていた。しかし王宮へ戻ってみれば、ラファエルの姿は見えず、ガブリエルを出迎えたのはまだ歳若い憲兵が二人。

「ラファエルならついさっき下がらせたばかりですよ。あなたが居ないここ数日間ずっと寝ずに番に立ってもらってましたから……少しは休みをとらせないと」

王妃はそう言って穏やかに微笑んで見せた。

「そうでしたか……」

慈しむような眼差しを返されたガブリエルはホッと小さく息を吐く。自分の留守中にラファエルが出らねばならぬような大事があったのだろうかと一瞬浮かんだ杞憂はすぐに晴れた。

「それでしたら私がすぐに憲兵と代わります」

深く頭を垂れておじきをして、すぐに持ち場へ戻ろうとしたガブリエルだったが――

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