D U S H ! !



「悪いけど、ちょっと用事思い出した」

立ち上がってコートを着る。
俺の方がバカでナルシストだったみたいだ。

「…どうぞ。明日は鮎川の家集合だからな、ギター持って来いよ」

「わかった」



DASHEDfc-へは直ぐに着いた。

扉を開けて廊下の奥に向かおうとした。

「…鮎川」


時刻は1時過ぎ。

奴は自販機の前にいた。

もう少しで通り過ぎるところだった。

鮎川に謝ろう。


「なに、ユカちゃんに用事?」

「違う。今回はお前に。」

「……。」

確実に奴はうざそうな顔をしている。

それでもいいんだ。

元々は俺が勝手にキレたんだし。

「あの、昨日は悪かった、ユカのことも聞いた、…だから、明日は俺もサウンドルーム入れてください!」

頭を下げた。

鮎川だって辛かったんだ、同情する訳じゃないけど、俺の方が幼稚だった。


……。

あれ?


普通、ここで相手は、何か言葉を発するんじゃないの?


「鮎川…?」


彼を見ると奴の目が滲んでいた。

…は?



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