D U S H ! !
「初めまして。レコーディングエンジニアの山添士道です。君達のことは川口から聞いてたよ。バンド始めてまだ1年経ってないんだよね?」
CD制作会社に呼ばれた俺達は、平日の午後5時、電車を乗り継ぎそこへと着いた。
おっちゃんと同い年だと聞いたが、おっちゃんと全く違う印象。清潔でサワヤカそうな男の人。
「あ、ハイ。」
「へえ。曲聴いてみたいな。あ、今日は新人も呼んでるんだ、勉強させたいから僕についてるんだけど我慢してね」
「はい、大丈夫です」
「おい、馬渡!」
山添さんが新人さんを呼んだ。
すると角から現れたのは、ユカのお兄様だった。
「「あ!ユカの!!」」
「何、お前達知り合い?」
山添さんが俺とお兄様に指をさす。
するとお兄様が答えた。
「こいつ、オレの妹の彼氏なんすよ!」
「いやっ、あのっ」
ここでカミングアウトされたくないんですけど…
「へえ、そうなんだ」
山添さんはにやにや。
「「「はー、この人がユカちゃんのお兄さん」」」
鮎川達はふむふむとうなずく。
ひー、恥ずかしい。