至近距離恋愛 -Hero-
朝食を済ませた後、あたし達はリビングで寛いでいた。


「杏里」


「ん〜?」


雷に呼ばれたあたしは、ソファーで寝転んだまま彼を見た。


床に寝転んでいた雷は、欠伸をしてからあたしを見ながら口を開いた。


「どっか行く?」


「面倒臭い……」


「後ろ、乗せたるやん♪」


「ん〜……」


「今日はイイ天気やから、きっと気持ちイイで♪」


雷は窓の外を指差しながら言って、ニカッと笑った。


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