Virgin Snow
「らーん!お待たせっ♪」


「遅い!」


「何言ってるのっ!!あたしが嵐に付き合ってあげるんだよ?ほら、早く行くよ♪」


「こらっ!!腕組むなよ!」


「イイじゃない♪」


「やめろって!」


「もう!」


そんな会話をしながら、二人は笑顔で歩いて行った。


突然、嵐の前に現れたあの女の子は、誰なんだろうとか…。


二人は、どういう関係なんだろうとか…。


そんな事は、わざわざ訊かなくてもわかる。


あの子は、きっと嵐の浮気相手。


もしかしたら、あたしの方が浮気だったのかな……?


泣きそうだよ……


あたしは俯きながら、家までの道のりを虚しい気持ちで歩いた。


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