Virgin Snow
嵐はあたしの体をゆっくりと離すと、優しい笑みを浮かべた。


あたしは彼の首に腕を回して、少しだけ背伸びをした。


お互いに目を閉じて…


冷たい唇が、ゆっくりと触れる。


優しいキス。


頬に冷たい感触がして、あたしは空を見上げた。


「雪……」


「マジッ!?」


「うんっ!!ホワイトクリスマスイヴだね♪」


「何か、長い名前だな!」


あたし達は、顔を見合わせて笑った。


「今年もお前と見れたな!」


「何が……?」


「Virgin Snow♪」


「バージンスノー……?」


「そっ!日本語で、“初雪”♪」


少しだけ得意気な顔で笑う嵐がすごく可愛くて、思わず吹き出した。


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