Virgin Snow
箱を開けた嵐の顔は、さっきよりも更に明るくなって、満面の笑みであたしを見た。


「樹里!ありがとっ♪」


「うんっ♪」


喜んで貰えたのが嬉しくて、嵐の頬にキスをした。


「何で俺の欲しい物がわかったんだよっ!?」


彼はプレゼントした腕時計を見つめながら、弾んだ声で尋ねた。


「秘密〜♪」


「こらっ、教えろっ!!」


そう言いながら、あたしの髪をクシャクシャにした嵐に笑顔を向けた。


「内緒だってば♪」


嵐はわかり易いから、嵐の欲しい物くらいすぐにわかっちゃうよ!


……なんてね♪


本当は、あたしがいつでも嵐の事ばっかり見てるから、わかっちゃうのかもね……


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