続!イジワル王子とお姫様
ナツキくんが、ガチャリとカギをひねる。


「……ふたりっきりか」


ボソッと呟かれ、一気にドキドキが増してくる。


う……わぁ。やっぱ、ムリ!


緊張して、喋れなくなりそーだよ。


「やっぱり私……帰ろかな」


逃げ腰になってると、ナツキくんがククッと笑った。


「帰る? あ、そぉ。でもさ、せっかくだから、あがってけば?」


そ、そんなぁ。


迷ってる間にも、ナツキくんは家の中に入って行ってしまった。


自然とパタンと閉まった扉を見つめ、考える。


入れば……ふたりきり。


このまま帰ったら、薄情なオンナ?




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