苺のアップリケ
新学期最初の朝礼があったはずだ。

話好きの校長のくどい話を聞かなくて済んだのは本当に嬉しかった。

なのにひよりはなんだか下を向いてふくれてる。

「ひよ?」

頬っぺたを膨らますから、突き出したツヤツヤの唇が目にうつって、僕はゴクンと唾を飲み込んだ。

はぁ。朝からなんて誘惑が多いんだ。

「ひよりちゃん? どうしたの?」

足を止めて覗きこむ僕の目はついつい唇に向けられる。

このままキスできたらなぁ。
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