レンズ越しの君へ
「澪っ!?」


電話に出た嵐は、驚きの声を上げた。


「うん、久しぶり!」


「元気にしてんの?」


あたしが言うと、嵐は心配そうに訊いた。


「元気だよ!嵐はどう?」


「ん♪まぁまぁかな!仕事は?まだキャバしてんの?」


「キャバは辞めたよ!」


あたしは、廉の事務所で働いている事を話した。


嵐は、あたしと廉が付き合っている事も、同棲している事も知っている。


だからこそ、今の状況を話すのに大した時間は掛からなかった。


「そっか、良かったな♪」


話を聞いた嵐は、安心したように言った。


「うん♪」


あたしは明るく返事をした後、覚悟を決めて本題を切り出した。


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