※ご主人様は完璧王子?※



男子寮に駆け込み、廊下へと出た。

すべての扉はきっちりとしまり、廊下は静まり返っていた。



………どうやら、1つ1つのドアを開けて調べなくてはいけないらしい………

全生徒がすんでんだぞ………
見つかるのに何分かかるんだ………


優花のことが心配になり頭をかきむしる。

気が付けば俺はあの手紙へと手を伸ばした。



開ければあいつの字が俺の目にうつる。

その文字にkissを落とすと俺は気合いを入れ直し、廊下を見渡した。

……はじからあけようとしたときだった。


【…右…………】

頭にたしかにそう響いたのだ。
何の迷いもなく俺は右へと走りだした。







< 140 / 244 >

この作品をシェア

pagetop