※ご主人様は完璧王子?※
男子寮に駆け込み、廊下へと出た。
すべての扉はきっちりとしまり、廊下は静まり返っていた。
………どうやら、1つ1つのドアを開けて調べなくてはいけないらしい………
全生徒がすんでんだぞ………
見つかるのに何分かかるんだ………
優花のことが心配になり頭をかきむしる。
気が付けば俺はあの手紙へと手を伸ばした。
開ければあいつの字が俺の目にうつる。
その文字にkissを落とすと俺は気合いを入れ直し、廊下を見渡した。
……はじからあけようとしたときだった。
【…右…………】
頭にたしかにそう響いたのだ。
何の迷いもなく俺は右へと走りだした。
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