※ご主人様は完璧王子?※
「寝ようとしてたのに、誰かさんが熱い視線送ってくるもんだから起きちゃった。」
そういって意地悪そうにあたしを見つめ返す龍ヶ峰。
あたしは恥ずかしくて恥ずかしく顔を真っ赤にしたまま両手でかおをかくした。
ほんとにこいつあり得ない!!
「で、なにがきれいなんだって……?」
あたしはやけになって答えた。
『そ、外!!外の景色が綺麗だったの!!!!』
「まぁ、たしかに外は景色いいけどね……」
その言葉に釣られて外を見て驚愕。
『こっ……ここどこぉ?!?!』
さっきまでビルが立ち並んでいた窓の外は今やうっそうとしげる松に囲まれていた。
開いた口がふさがらないままあたしはさっきの会話を思い出して嫌な予感をめっちゃ感じながら今更な質問をした。
『あ、あのさ……今更なんだけどさ……あたし達どこ向かってんの?』
「俺の家。」
へぇ、龍ヶ峰の家………って……
『はぁ?!?!家!?!?!?』
嫌な予感的中……………
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