※ご主人様は完璧王子?※



もう一度深く息を吸い、涙を拭ったあとその子はまっすぐ俺達の目を見ながらこういった。




「…あたし、2人に見覚えありました。


あの二人は……
相原百合香さんとその執事の越前誠さんです。」




それを聞いたとたん俺たちは顔を見合せ、頷いた。


決まった、あいつらが犯人だ。





「エレベーターで地下二階まで降りるのは見ました。


はやく…助けに行ってください!!!!」



「ありがとう。絶対助けるよ。」



そう言うと彼女はホッとしたように微笑んだあとふっと意識を手放した。
とっさに抱きよせ倒れるのを防いだ。


ただでさえ貧血してたのにあんなに気を動転させてたのだから気を失うのも当然だろう。



俺らは彼女を保健室に預けると地下まで急いだ。


< 240 / 244 >

この作品をシェア

pagetop