ゴーストオブアイデンティティー
まじまじと、桐は異様な少女を見た。
嫌でも目に飛び込んで来る、毒々しいまでの服装。

名前だけは、耳にした事がある。座敷 闇風。

『偽造世界の解読者』
PHANTOM OF THE OPERA

という字を持つ、座敷家が誇る科学者。

科学の天才。
その才は、幸福にも劣らないと言われている。


桐の知識ではこのくらいだ。


その、座敷闇風。

こんな幼い人物だとは……


「初めまして、倉崎桐のお姉さん!!私は座敷闇風。親愛なる兄さんの下部にして妹やってます!!」


「何しに来た?さっさと消えろ、失せろ」

何故か、幸福は徹底的に毛嫌いしているらしく、それ以上に威嚇、警戒心を剥き出しにして、殺伐とした雰囲気を身に纏っている。

「…まあ、わからなくは、ないわね」

桐の言葉に、ふん、と幸福は軽く鼻を鳴らした。

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