ゴーストオブアイデンティティー
「私ね、嫌いなのあいつ。見たくもないの。聞きたくもないの。同じ空気吸いたくないの。存在したくないの。わかる?」


ガキャン!と音をたて、ひび割れた床をブーツで踏みつける。

少女から繰り出されたとは思えない力で床が抉れ、小さなクレーターが出来上がった。


「う、嘘…」

まるで…


まるで目に見えない力が、彼女を覆っているみたいだった。

「此所には何も無い。誰もいない。あいつもいない…失せろ、闇風」

幸福の言葉に、悲しそうな表情を浮かべる闇風。

「そんな素っ気なくしなくてもいいじゃない、兄さん。………私達…ほら、兄妹でしょ?」


「…たかがそれくらいの事がどうした?第一、僕はお前を血の繋がったモノだなんて考えてもいねぇんだよ。兄妹?だからどうした?手前になんざ興味一分たりともねえ……………だから失せな」



「……そうなんだ?ふうん…」

怯み、傷付いた表情から一変。口元に笑みが零れる。

垂れ流し、といった方が正しい。だらしなく笑みが零れる。

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