ゴーストオブアイデンティティー
「バイクは一台だぞ!?君も早く…!!」


ロケットランチャーの発射音にヤナセの声はかき消された。

「……ヤヨ!!」

「私を誰だとお思いですか、ヤナセ?私は――――――」

もう、一発。

彼方で、爆発音が轟く。


「戦慄の戦女神なんですよ?」
  ア  テ  ナ


そう言う彼女は、




美しかった。


「あとですぐ追い付きます!!早く!!」

ヤヨと非常口のドアを交互に見、ヤナセは唇を噛みしめ、ドアに走った。


「すぐ!!すぐだぞ!?」

ランチャーを全弾撃ち尽くした。

残る武器は…ライフル。

対戦車用狙撃ライフル。
弾丸一発だけで1kgはありそうな、50口径スラッグ弾が、計10発。

己の背丈より長い銃を片手で持ち上げ、もう一方の手をヤナセに振る。


< 215 / 503 >

この作品をシェア

pagetop