メモリー
『もう6時かぁ』
もう辺りがうっすらと暗くなってる。
本当、楽しいと時間があっという間に過ぎていくから不思議。
時間は平等なはずなのにね。
楽しい時間だけは早く感じるんだもん。
「…もうそろそろ帰らないとな。」
『そうだね。』
本当は、帰りたくない。
でもあんまり遅いと親に心配かけちゃう。
…仕方ない、帰るか。
そう思ったとき、あるものがあたしの目についた。
そしてあたしは、無意識に隼人の服を引っ張っていた。
『ねぇ隼人。最後にあれ乗りたい!!』