僕等がみた空の色
呼吸のリズムが乱れて息が荒くなる。
あの優しいメロディーは遠ざかり、かわりに救急車のけたたましいサイレンが頭に鳴り響く。
真っ赤。
いいや、真っ白。
いいえ、いいえ、赤い。白い。
赤と白。
シロとアカ。
目をより一層見開く。
その目にはもう雪は映らない。
押し潰されそうな暗闇。
ああ、でも…――
頬を温かいものがすべり落ちる。
このまま、なくなってしまえるなら……。
『六花!!』