僕等がみた空の色
「…あ、ねぇ、藍。」
ふと思い付いて顔を上げると、いつもの優しい笑顔の藍がいた。
「あたし、東の塔行きたい。そこでなら話してあげるよ。」
藍はあからさまに、は?と眉間にしわを寄せた。
「さっき目覚ましたばっかだろ。だめだよ。」
「だいじょうぶだよ。そもそも病気じゃないんだし…。」
まぁ、一種の病気かもしんないけど…。
「親だって心配するだろ。」
それでも藍は反対した。
「ママのことは大丈夫だよ。」
あたしが行くっていえば絶対反対しないから……。
その言葉を飲み込んで脅しにかかる。
「じゃあ、話さない。」
膨れっ面で顔をそらせば、藍も怯んだようだ。
「……あー、もー、しゃあねーなぁ。」
あたしがぱっと顔を輝かせたとき、目の前に藍の人差し指が迫ってきた。
「ただし、ひとつ条件な。」