僕等がみた空の色
確かに、以前だったら、話さえもしなかっただろう。
「…結城くんの、おかげかもね」
その言葉をゆっくり噛み締めて、そうだね、とうなずいた。
ほんとにそうだ。
藍が土足でずけずけとあたしの中に入ってきたから、もうバリケードもなにも、あったもんじゃないし。
それが、心地よくて。
でも、肝心の藍の心が見えなくて、あたしはどこまで踏み込んでいいのか掴みあぐねてる。
「結城くんに、告白、しないの?」
思いがけない質問に驚いて汐を見るけど、いたって真剣だと分かった。
少し考えて、首をゆるゆると横にふる。
「…自分でも、今この気持ちをどうすればいいのかわかんないの」
ただ、はっきりと形にするには、まだ勇気がもてなくて。
それに、藍の気持ちも、考えていることも、あたしの過去も見えない今、この気持ちは宙ぶらりんなまま。
少しでも触れたらバランスが崩れそうで。
「ねぇ、汐……あたし、大事なこと忘れてるんだって」