Devil†Story
こんな目の人間はいない……?そんなはずがない。俺はこれでも確かに“人間”のはずだ。でなかったらロスが言うだろうし、ここ(人間界)に居る意味が分からない。確かにロスも珍しいとは言っていたが、人間じゃねぇなんて言われた事もない。元々俺はこの色だった。確かにそれよりも暗い色にはなったが…その事を言ってるのか?
そんな事を考えていると奴は勝手に口を開き始めた。
「何を驚いているんだい?俺達、魔物だってそんな目…紅い目の種族は悪魔やもっと高等な種族くらいしか居ないからねぇ。君だって元々は違う色の目をしてたんだろ?」
悪魔?高等な種族?ますます答えとはかけ離れていく。なら…俺のこの目は一体なんだと言うのだろうか。しかしそれ以上その話を聞く事はなかった。
「あぁごめんごめん。また無駄話しちゃったね。本題に戻ろうか。もう一度聞くけど…君と契約してる悪魔は何処に居る?」
ナイフを首に押し当てた奴がそう聞く。
「…アンタもしつけぇな。そんなんで言うと思ってるわけ?」
俺がそう言うと首に少しナイフが刺さり首から出血し始めた。
「その態度……本当にそっくりでムカつくなぁ…」
また出てきたそっくりという言葉。…だから誰にだっての。俺がそう思うのと同時に左目にナイフを向けてきた。
「…このまま目を潰す事も出来るんだよ?いくら君でも直ぐには回復しないでしょ?両目を潰して…何も見えない中で痛ぶる事も、目玉を抉り出す事も俺の気分次第なんだよ。…それでもそんな態度とるのかなぁ?」
ナイフの刃先はすぐ目の前だ。後数ミリ動かせば目に到達するだろう。
「それは困るな。片目だけならいいが、両目は勘弁してくれ」
「フフッ…流石に何も見えない状況で痛ぶられるのは恐怖だろーー「この後てめぇをぶっ殺す時にてめぇの死に際が見れねぇからな」
途中までは自分の思惑通りの解答だったので上機嫌だったが、俺が鼻で笑いながら答えると表情が無くなった。
「……本当可愛げがないねぇ。でも…まあいいよ。俺もその目が歪む瞬間を見たいからやめたげる。その代わり……色々試させてもらう事にするよ」
ナイフを目から離して左手にナイフを持ち替えた。そして間髪入れずに俺の左脇腹を勢いよく掴んだ。
「…!」
ミシミシと骨が軋む音が耳に届く。
「本当に君は細いねぇ…俺が本気で掴んだら握りつぶせそうなくらいにねっ!」
「グッ…!!」
かなり強い力で掴まれ、指が食い込んで突き刺さっていた。治りかけていた骨が再度折られていき、内臓に突き刺さり始めた為、思わず呻き声があがる。
「これは痛いよねぇ?肋骨がバキバキに折れていく感覚が癖になりそうだよ!」
スッと手を離してすぐに今度はその部分にナイフを突き立てられた。強い衝撃と熱を帯びた痛みが腹部を襲う。
「…ッ!!」
「ここを刺されるのも凄く痛いんだよねぇ。骨を断ち切る様な強い衝撃で内臓にも傷をつけられるからさぁ。これでも…さっきの強がりを見せられるかなぁ!?」
より一層深くナイフを突き立てグリグリとナイフを捻られる。
この野郎…!今日稀琉の奴が肘打ちしてきやがったのも左脇腹だってのに調子に乗りやがって…!
ボタボタと左脇腹から大量の血が流れ出ておりコートに重みが生じてきた。コートから滲み出た血が雫となり床に垂れていく。
「今度は蹴ってみようか?中がめちゃくちゃになれば面白いもんねぇ?」
「ガハッ…!」
ナイフを脇腹に刺したまま腹部に思い切り蹴りを入れられる。あまりの衝撃にナイフの刃先が胃を傷つけたからか反射的に吐血してしまった。それを数回繰り返された。強い圧迫感のせいで、立て続けに吐血していた事もあり、まともに呼吸する事もままならなかった。
酸欠と流血によりクロムの意識は段々と視界が暗くなり一色しか見えなくなってきた。鮮明に見えているのは"紅"の色だけ。
血………
チ…………………
「アハッ!流石に限界…かな!?」
「グッ…!ゲホッ…ゴホッゴホッ…!」
ヤナの言葉と共に今までで1番強い蹴りが入れられ、意識が戻ってくる。その蹴りを最後に猛攻は一度終わりを迎えた。強い圧迫感は弱まったものの、まだ余韻が残っており激しく咳き込みながら口で呼吸をする。まともに呼吸が出来なかった事もあり肩で呼吸をする状態であった。そんなクロムの前髪を乱暴に掴んで壁に頭を打ち付けるように上を向かせた。
「グッ……」
「…そろそろ話して楽になったらどう?それとも…もっといたーい目に遭いたい?」
「ハァッ…ハッ…」
「痛ぶり過ぎちゃったかな?フフフ。なんだかんだ人間なんだもんねぇ。声も出ないかなぁ?」
首を絞めるように喉元に手を掛けて楽しそうに言うヤナに対してクロムの表情は前髪とヤナの手で隠れて分からなかった。
そんな事を考えていると奴は勝手に口を開き始めた。
「何を驚いているんだい?俺達、魔物だってそんな目…紅い目の種族は悪魔やもっと高等な種族くらいしか居ないからねぇ。君だって元々は違う色の目をしてたんだろ?」
悪魔?高等な種族?ますます答えとはかけ離れていく。なら…俺のこの目は一体なんだと言うのだろうか。しかしそれ以上その話を聞く事はなかった。
「あぁごめんごめん。また無駄話しちゃったね。本題に戻ろうか。もう一度聞くけど…君と契約してる悪魔は何処に居る?」
ナイフを首に押し当てた奴がそう聞く。
「…アンタもしつけぇな。そんなんで言うと思ってるわけ?」
俺がそう言うと首に少しナイフが刺さり首から出血し始めた。
「その態度……本当にそっくりでムカつくなぁ…」
また出てきたそっくりという言葉。…だから誰にだっての。俺がそう思うのと同時に左目にナイフを向けてきた。
「…このまま目を潰す事も出来るんだよ?いくら君でも直ぐには回復しないでしょ?両目を潰して…何も見えない中で痛ぶる事も、目玉を抉り出す事も俺の気分次第なんだよ。…それでもそんな態度とるのかなぁ?」
ナイフの刃先はすぐ目の前だ。後数ミリ動かせば目に到達するだろう。
「それは困るな。片目だけならいいが、両目は勘弁してくれ」
「フフッ…流石に何も見えない状況で痛ぶられるのは恐怖だろーー「この後てめぇをぶっ殺す時にてめぇの死に際が見れねぇからな」
途中までは自分の思惑通りの解答だったので上機嫌だったが、俺が鼻で笑いながら答えると表情が無くなった。
「……本当可愛げがないねぇ。でも…まあいいよ。俺もその目が歪む瞬間を見たいからやめたげる。その代わり……色々試させてもらう事にするよ」
ナイフを目から離して左手にナイフを持ち替えた。そして間髪入れずに俺の左脇腹を勢いよく掴んだ。
「…!」
ミシミシと骨が軋む音が耳に届く。
「本当に君は細いねぇ…俺が本気で掴んだら握りつぶせそうなくらいにねっ!」
「グッ…!!」
かなり強い力で掴まれ、指が食い込んで突き刺さっていた。治りかけていた骨が再度折られていき、内臓に突き刺さり始めた為、思わず呻き声があがる。
「これは痛いよねぇ?肋骨がバキバキに折れていく感覚が癖になりそうだよ!」
スッと手を離してすぐに今度はその部分にナイフを突き立てられた。強い衝撃と熱を帯びた痛みが腹部を襲う。
「…ッ!!」
「ここを刺されるのも凄く痛いんだよねぇ。骨を断ち切る様な強い衝撃で内臓にも傷をつけられるからさぁ。これでも…さっきの強がりを見せられるかなぁ!?」
より一層深くナイフを突き立てグリグリとナイフを捻られる。
この野郎…!今日稀琉の奴が肘打ちしてきやがったのも左脇腹だってのに調子に乗りやがって…!
ボタボタと左脇腹から大量の血が流れ出ておりコートに重みが生じてきた。コートから滲み出た血が雫となり床に垂れていく。
「今度は蹴ってみようか?中がめちゃくちゃになれば面白いもんねぇ?」
「ガハッ…!」
ナイフを脇腹に刺したまま腹部に思い切り蹴りを入れられる。あまりの衝撃にナイフの刃先が胃を傷つけたからか反射的に吐血してしまった。それを数回繰り返された。強い圧迫感のせいで、立て続けに吐血していた事もあり、まともに呼吸する事もままならなかった。
酸欠と流血によりクロムの意識は段々と視界が暗くなり一色しか見えなくなってきた。鮮明に見えているのは"紅"の色だけ。
血………
チ…………………
「アハッ!流石に限界…かな!?」
「グッ…!ゲホッ…ゴホッゴホッ…!」
ヤナの言葉と共に今までで1番強い蹴りが入れられ、意識が戻ってくる。その蹴りを最後に猛攻は一度終わりを迎えた。強い圧迫感は弱まったものの、まだ余韻が残っており激しく咳き込みながら口で呼吸をする。まともに呼吸が出来なかった事もあり肩で呼吸をする状態であった。そんなクロムの前髪を乱暴に掴んで壁に頭を打ち付けるように上を向かせた。
「グッ……」
「…そろそろ話して楽になったらどう?それとも…もっといたーい目に遭いたい?」
「ハァッ…ハッ…」
「痛ぶり過ぎちゃったかな?フフフ。なんだかんだ人間なんだもんねぇ。声も出ないかなぁ?」
首を絞めるように喉元に手を掛けて楽しそうに言うヤナに対してクロムの表情は前髪とヤナの手で隠れて分からなかった。