Devil†Story
ク「ッ…?」


クロムは覚束ない足取りになり、突きつけていた剣が麗弥の首から離れた。どうやらどんどん力が入らなくなっている様子だった。


麗「…クロムは痛みに慣れすぎなんや。せやから、気付かれへんねん。…この痛みに」


そう言って麗弥は針を見せた。


ク「てめぇ…。いつの間に……」


麗「撃ってる時にや。掠める様にしてた時にこれも一緒にクロムに投げたんや」

クロムが体を見てみると肩の辺りに針が刺さってた。急いで抜いたがもう毒は回っているようだ。


麗「安心してええよ。毒やあらへんから。ちょっと寝てて貰うだけや」


ク「く………」


ドサッ…


クロムはその場に倒れた。

麗「………」


麗弥は倒れて寝ているクロムの側まで行った。いつもより少し穏やかな顔。


麗「……ゴメン、な……」


麗弥は悲しく呟いてからキッと外を睨み付けながら言った。


麗「これでええんやろ!?クロムに危害加えたら…許さへんからなっ!」


その時―――


?「誰に報告してるの?麗弥」


麗「!?」


暗闇から声が聞こえた。


その声の先を辿る。


麗「――ロスっ!?」


そこに居たのはあの時、稀琉とはぐれた筈のロスだった。


ロ「どーも、どーも。ロスでーす。―で?俺の大切な大切なクロムくんを…誰に渡すつもりだったのかな?」


麗「ッ…!」


麗弥は瞬時に針を取り出してロスに投げつける。


――シュッ


ロ「!」


咄嗟にロスは顔を守る様に手を上げた。


そこに数本の針が刺さっている。


麗「邪魔させへんよ。悪いけど、寝てて貰う」


ロ「しまった………」


ロスはそう言って一瞬顔を歪めたがすぐに…


ロ「――なんちって!」


とニッと笑った。
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