Devil†Story
ヤ「本当…失敗するなんて、駄目な子だね…ハァ…」


ヤナは何故だか息を切らしている。


麗「姉さんは…姉さんは何処やっ!?まだ無事なんだろうなっ!?」


ヤ「…さぁ?奴があの女を何処に連れてったなんて…俺には分からないけど。ハァ…無事なのかも知らないねぇ。血に飢えたあいつが…お利口に待ってるかどうかなんてね」


ニヤッと笑いながらヤナは麗弥を見た。


麗「そんなっ…!」


ヤ「ククッ、いいのかな?こーんな所に3人もいて。ハァ…今頃…あの帽子の子と君のお姉さん…八つ裂きかもねぇ?」


麗「ッ!稀琉っ…姉さん…!」


麗弥は苦痛に顔を歪めた。

そんな麗弥を見てクロムはため息をついた。


ク「…先に行ってろ」


ヒュンと風を切る音がしたと同時に剣が抜かれる。


麗「クロム!?」


ロ「おっ、助け合いってやつ?」


ク「馬鹿抜かすな。俺はこいつと休戦中だったんだよ。だから、決着つけるだけだ」


冷たくヤナを見ながらクロムは軽く答えた。


麗「せやけど…!」


なかなか行こうとしない麗弥についにクロムが苛立った。


ク「ごちゃごちゃやかましいんだよ!クソ眼帯っ!!さっさと行けって言ってんのが分からねぇのか、タコっ!!別にテメェの姉貴が死のうが、稀琉がしくって死のうが俺には関係ねーんだよ!でも、テメェはちげぇんだろ!?大切なんだろっ!?後でネチネチやられたらたまったもんじゃねぇんだよっ!それに、さっきも言ったがテメェの為に残るんじゃねぇ!行かねぇんなら、今!俺が殺してやるぞ!」


大声…且つ麗弥を睨み付けながら叱責するクロム。


それは麗弥が思っているだけだが、クロムからの“俺に任せて行け”というメッセージ。


本人は気付いてないだろうな…。


本当素直やないわ…。


でも…うん。その通りだ。

ロスもいるし、大丈夫だよな。


麗弥はそう思うとふっと笑ってクロムに応えた。


麗「…分かった。ありがとな、クロム」


ク「早く行けっ!」


もうこっちを見ていないクロムに頭を下げ、麗弥は走って行った。
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