Devil†Story
澪「レイちゃ…!やめて…!殺すなら…私を…ケホッ…ケホッ…!」


叩きつけられて息がしづらいのか澪奈は必死に声を出して言う。


ジ「もちろん、お嬢ちゃんも殺すぜ?お嬢ちゃんは動けなそうだが、こっちの坊っちゃんはピンピンしてるからなァ。だから…動けなくだけしとくんだよ」


ニヤリッと口角をつり上げて笑いながら男は麗弥の方を見た。


ジ「さて、どこを傷付けて欲しい?顔?腕?腹?背中?足?どこが良い?」


麗「いや…や…」


ジ「ククッ、そんなに怖がるなよ、坊っちゃん。楽しくなってきちまうだろ?そーだなァ……。よし、決めた!」


そう言って麗弥に近付く男。


なんとかしなきゃ…!


澪奈は辺りを見渡した。


澪「!」


そして、ある物が目に入った。


それを確認すると澪奈はそっとそれに近付き取った。


ジ「ククク…、行くぜェ?坊っちゃん――」


男がそう言って右手を振り上げた時だった。


澪「えい…っ!」


ジ「!?」


パリンッ!と言う音と共に男の頭に花瓶がぶつかったのだ。


ジ「ぐっ…!」


麗「ね…姉ちゃん!」


ポタタッ…


男の頭から血が流れる。


グラリと体が揺れた。


そのまま気絶すると思われた。


しかし、次の瞬間澪奈はまた壁に叩きつけられた。


澪「あぐ…っ…!」


麗「姉ちゃん!」


ジ「い…てぇなァ、お嬢ちゃん。気絶しちまったらどーすんだよ」


「!?」


花瓶で頭を殴られ、頭と肩から血が出ているのにも関わらず男は平然と立っていた。


ジ「まァ、勇気は誉めてやるぜ、お嬢ちゃん」


グッと澪奈を踏む。


ポタタッ…


男の血が澪奈にかかった。

――ドクン


澪「…?」


違和感を感じた。


傷口から男の血が体内に入る。


別になんてことはない筈なのに、ポタポタと血が傷口に落ちる度に熱さを感じた。

澪「あ…あつ…い…」


麗「姉ちゃん!?」


顔を歪めている澪奈に麗弥は駆け寄ろうとするが、また男が立ちはだかった。
< 297 / 541 >

この作品をシェア

pagetop