Devil†Story
麗「ち…違う…!オレはあいつなんかとは違う!人を殺して…良いなんて思わない!お兄さん、本当にこの事件の事知ってるん!?もし、知ってるんならオレにそんな事、言うな――」

――ズキン

麗「うっ…!」

オレは目を押さえた。

刹「!」

また…!

定期的に起こる右目の痛み。


ズッキン ズッキン ズッキン……


刹「大丈夫?目、痛む?」

お兄さんの言葉に答えられないくらい痛かった。


痛がるオレを他所にお兄さんは不適に微笑みながら言葉を続けた。


刹「クスクス…よく考えてご覧?今、君達には誰も身寄りがいない。
そして、君のお姉さんは病気。その内、施設に入れられるだろうけど、君のお姉さんは今、16歳。児童養護施設は18歳で出なければならない。
君も分かってると思うけど、君のお姉さんはただの病気ではないからすぐには治らない。
2年保護されただけで君のお姉さんは働く事になる。あの体でね」


視界が揺れた。


目が痛むのか、はたまた違う何かがあるのかは分からない。


そして、お兄さんはオレの耳元で囁いた。


刹「――君が俺の裏の仕事を手伝ってくれると言うなら…俺は君のお姉さんを助ける手立てをするよ」


麗「…!」


なんとか左目でお兄さんを見る。


お兄さんは相変わらず笑っていた。


刹「どうするかは君、次第だよ、竜崎 麗弥クン。俺は明日から1週間、夜中の0時にここの屋上に行くからもし働く気になったら来てね。あっ、後、今日の事は秘密だからね。――じゃあ、おやすみ、麗弥クン」


お兄さんはスッと俺から離れると、少しだけ優しく微笑んでまた窓から外に出ていった。


麗「……」


オレは暫く何があったか分からなかった。


オレが姉ちゃんを…助けられる…?


でも…そうすると誰かが殺さなきゃいけなかもしれない…。


麗「……どうしたら、ええんやろ……」


オレはやっと痛みが引いた目から手を離して、お兄さんが出て行った窓を見つめる事しか出来なかった。
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