Devil†Story
麗「姉ちゃん……」


また…オレは守られるだけ?


目の前で死ぬんじゃないかというくらい咳き込み、吐血してるにも関わらず、姉ちゃんはオレを心配した。


父ちゃんも母ちゃんも…姉ちゃんも…それどころか自分すら守れないまま…で良い…?


――良いわけ…ない。


もう…あんな思いしたくなんかない。


ただ泣いて怯える夜を過ごすのは疲れた。


確かに守られてるのは楽だ。

でも…これから先も姉ちゃんに守られてるだけなら本当にあの時に死ねば良かったんだ。


オレは男だ。


そして、姉ちゃんはたった1人になってしまったオレの家族だ。


もう失いたくない。


これからは…オレが姉ちゃんを守る。


オレはそう決心した。


そして、急いでナースコールを鳴らした。


「どうしましたか?」という看護師さんの声が聞こえる。


麗「姉ちゃんが凄く咳き込んで血を吐いてるんや!急いで来て!」


オレの言葉に看護師さんは「今、行きます!」と言って内線は切れた。


麗「――今、看護師さん来るから待っててな!」


オレの言葉に僅かに頷く姉ちゃん。


関西弁で話すと家族、皆が笑ってくれた。


だから、オレはこれからも使い続けるし、姉ちゃんを笑顔にしてみせる。


この似非関西弁と共に……。


それが……多分、良い結果に繋がるはずだから。


だから…父ちゃん、母ちゃん。


ゴメン。


オレ……悪い子になるわ。

心の中でそう謝り、看護師が来る間、麗弥は澪奈の背中を擦り続けた。


その目に光が戻った瞬間だった。
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