Devil†Story
クロ「本当にありがとうございました」
ク「別に…。俺は何もしてねぇけど」
クロ「いえ。…あの時に、貴方が、私を殺そうと思えば簡単に殺せたのに殺さないでくれたお陰です。ありがとうございます」
ヘ「本当に助かった。アンタが殺してたら…誰も救われずに終わるところだった。本当にありがとう」
ペコッと頭を下げるクローディア達にクロムは面倒臭そうに「ただ、怪我で手元が狂っただけだ」と答えた。
そんなクロムにクローディアは「いいえ」と言い、言葉を続けた。
クロ「あの時…貴方は私達の命を奪うことは容易だったはずです。でも、それをしなかった…。私には貴方の“過去”に何があったかは分かりません。そして、私が感じたことも違うかもしれません。でも…思ったんです。あの時、貴方は確かに私を殺そうとしてたのは本気でした。でも…目が変わったんです。それは、私からしたらとても…とても“悲しい”目でした」
ク「………」
クロムは黙ったまま、クローディアを見た。その言葉を言っているクローディアの目は真剣だった。
クロ「あくまで私の仮説です。違ってたらすみません。後……」
クローディアがそっと、クロムの手を握った。その手はヘルに噛まれた方の手だった。
スッと目を瞑ると、パァと淡い光が溢れた。
ク「……!」
みるみる内に傷がなくなっていく。
ふわっと暖かな光がクロムを包むと、体にあった傷もなくなっていった。
クロ「――ふぅ。これで、大丈夫なはずです。痛いところとかありますか?」
クロムがクローディアの顔を見ると、クローディアは「あぁ…」と言ってクロムが気になってるであろうことを説明した。
クロ「私、治癒能力があるんです。その代わり、戦闘能力は殆どなくて…狩りもヤナやヘルが居なければままならないんです。だから、よく皆に“役立たず”って言われてました」
「えへへ」と笑いながら答えるクローディアにクロムが尋ねた。
ク「…なんで、治した?」
クロ「えっ?」
ク「アンタがどう解釈したのかは知らないが…仮にも殺そうとしたんだぞ?」
クロ「あぁ、それはですね。ヘルがご迷惑をお掛けしたのと…私の勝手な“解釈”のせいです」
相変わらず笑いながらクローディアは答えた。
ク「…そうか」
クロムも深くは聞かずに、自分の手を見た。綺麗に傷がなくなっている。
ヘ「その…本当に悪かったよ」
ク「別に。なんてことねぇし」
魔物のくせに傷に敏感な奴等だな。確かに便利な能力だが…俺には必要ないのに。
ロ「へ〜。“ヒール”使えんだ。珍し〜」
「!」
ロスとヤナの会話が終わったのか、ロスが会話に入ってきた。
ク「別に…。俺は何もしてねぇけど」
クロ「いえ。…あの時に、貴方が、私を殺そうと思えば簡単に殺せたのに殺さないでくれたお陰です。ありがとうございます」
ヘ「本当に助かった。アンタが殺してたら…誰も救われずに終わるところだった。本当にありがとう」
ペコッと頭を下げるクローディア達にクロムは面倒臭そうに「ただ、怪我で手元が狂っただけだ」と答えた。
そんなクロムにクローディアは「いいえ」と言い、言葉を続けた。
クロ「あの時…貴方は私達の命を奪うことは容易だったはずです。でも、それをしなかった…。私には貴方の“過去”に何があったかは分かりません。そして、私が感じたことも違うかもしれません。でも…思ったんです。あの時、貴方は確かに私を殺そうとしてたのは本気でした。でも…目が変わったんです。それは、私からしたらとても…とても“悲しい”目でした」
ク「………」
クロムは黙ったまま、クローディアを見た。その言葉を言っているクローディアの目は真剣だった。
クロ「あくまで私の仮説です。違ってたらすみません。後……」
クローディアがそっと、クロムの手を握った。その手はヘルに噛まれた方の手だった。
スッと目を瞑ると、パァと淡い光が溢れた。
ク「……!」
みるみる内に傷がなくなっていく。
ふわっと暖かな光がクロムを包むと、体にあった傷もなくなっていった。
クロ「――ふぅ。これで、大丈夫なはずです。痛いところとかありますか?」
クロムがクローディアの顔を見ると、クローディアは「あぁ…」と言ってクロムが気になってるであろうことを説明した。
クロ「私、治癒能力があるんです。その代わり、戦闘能力は殆どなくて…狩りもヤナやヘルが居なければままならないんです。だから、よく皆に“役立たず”って言われてました」
「えへへ」と笑いながら答えるクローディアにクロムが尋ねた。
ク「…なんで、治した?」
クロ「えっ?」
ク「アンタがどう解釈したのかは知らないが…仮にも殺そうとしたんだぞ?」
クロ「あぁ、それはですね。ヘルがご迷惑をお掛けしたのと…私の勝手な“解釈”のせいです」
相変わらず笑いながらクローディアは答えた。
ク「…そうか」
クロムも深くは聞かずに、自分の手を見た。綺麗に傷がなくなっている。
ヘ「その…本当に悪かったよ」
ク「別に。なんてことねぇし」
魔物のくせに傷に敏感な奴等だな。確かに便利な能力だが…俺には必要ないのに。
ロ「へ〜。“ヒール”使えんだ。珍し〜」
「!」
ロスとヤナの会話が終わったのか、ロスが会話に入ってきた。