Devil†Story
「馬鹿だな。お前みたいな化物と一緒にされたら、逆に萎えるだろうが」

「ちょっ!なんで、クロムはそー言葉をオブラートに包めへんねん!」

「事実だろうが」

「それは分かってるわ!でも、折角俺が悲しくなりながらも言ってんのに…そんな空気を読まない様なことせんといてよ!つーか、KY!」

「なんで事実に空気を読む必要がある。俺は、事実を言っただけだ」

「〜!!」

悔しがる麗弥に、ロスがポンッと肩に手を置いた。

「あー、止めとけ〜?麗弥。こいつ、口は達者だから…何言っても勝てないよ?おしおきしとくから、勘弁してやって?」

そう言うと、ロスはクロムの体をヒョイっと持ち上げた。

「あぁ!?何すんだロス!!離せ!つーか、下ろせ!」

「いや、俺も“お前が軽い”っていう事実を証明しようかと…」

「ふざけんな!見りゃ分かるだろ!」

「あっ、珍しく認めるんだ?」

「やかましい!おろせ!クソ野郎!」

「あークソ野郎なんて悪い言葉使っちゃメッ!」

「死ねっ!!!」

ジタバタとクロムはロスの上で暴れるが全くロスは動揺しない。

やっぱり、ロスって凄いなーって思う。

「なんやねん、もう…。良い空気やったのにー。まっ、面白いけど」

そう言って笑う麗弥に稀琉も笑いながら言った。

「…クロムが言ったこと…気にしないでね?麗弥は…化物なんかじゃないよ」

「稀琉…」

「あっ、後…ありがとね」

そう言って少しだけ悲しそうに笑う稀琉。

「…ん。別に、そんなことあらへんよ?こっちこそ、おーきに」

そう言って笑った。

「あっ、解決?なら良かったー。この馬鹿は別として俺等はそんなこと気にしないから大丈夫だからなー?」

いまだに、肩にクロムを抱えながらロスも言った。

「離せ!離せって言ってんだろ!腹、蹴るぞ!」

「あっ、そーゆーことしちゃう?じゃあ、お姫様抱っこに変こ――」

「ぶっ殺すぞ!!!」

クロムの声が談話室に響いた。

「……ほんま、KYやなぁ…クロム」

「う…うん…」

そう呆れた様に呟く麗弥に稀琉は苦笑いで答えた。
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