Devil†Story
「ぐわっ!」
ドサッ…
男は腹部を突き刺されて倒れた。
「さて……。これでこの通路に居んのは全部か」
剣を鞘に納めたクロムは後ろを振り返る。あの後応援に来た教団員は全て返り討ちにしていた。廊下のあちこちに死体が転がっている。息1つ乱れていない2人とその死体の山の対極が一方的な殺戮を意味していた。
「多分なー。…この先はわからねぇけどな」
先程までの怒りは収まったのか普段通りにロスは答える。再び前を向くと大きな鉄扉が2人を出迎えた。その奥から重い空気が流れ込んでくる。
「最後の扉だな」
目の前にある扉の形状は上の教会の出入り口と似ていた。違うのは雰囲気だけだった。常人なら警戒するような重々しい空気を無視して俺は扉に手をかける。
ガチャガチャ……
「アレ?開かねぇ?」
どうやら見た目とは裏腹に電子ロック付きの扉だったらしい。虚しくドアノブが捻られるだけだった。…また時間稼ぎか?いい加減面倒なんだよ。こっちはさっさと片して寝てぇのに。イライラをぶつけるように思い切り扉を蹴り飛ばすが流石に開くことはなかった。
「あらら。なかなか頑丈みてぇだけど…どーやって入る?」
「面倒だからぶっ壊す」
「うわぁ脳筋…」
剣の柄に手を掛け扉を叩き切ろうとした瞬間だった。
ガチャ…
「!」
ギィィィ……
ビクともしなかった扉が開いた。いとも簡単に開いて中に2人を誘った。室内は薄暗いようでよく見ることが出来なかった。
「…どうやら招待してくれるらしいぞ」
「歓迎されてるみたいだな 俺達」
その暗さに臆する事はなくズカズカと遠慮なしに室内に入った。
ーーバタン
2人が入るのを見届けたかのように扉が勝手に閉まった。廊下の明かりが遮断されたので一瞬視界が暗転したかのように見えなくなったが、暗闇の訳ではなかったのですぐに目が慣れてくる。
「……礼拝堂?」
そこは大きなホールになっており、その1番奥にまた女神の像が置いてあった。真ん中まで歩こうとした瞬間、赤い光が視界の隅に見えた気がした。
「!」
目で始めに光を感じた部分を見てみると銃口がこちらを狙っているのが分かった。
ドンッ!
音と共に銃の火花が散ったのが見えた。
「チッ」
「おっと」
火花が散ったその瞬間からくるっと前に前転して弾を避けた。ロスもその場から後ろに下がる。それと同時にまた違う場所から撃ってくる。
ドンッ!ドンッ!
前に出たクロムが目立ったのかクロムに向かって赤の標準が集中していたが瞬時に判断して1つ1つ確実に避けていった。
「上からちまちまとめんどくせぇな―…」
カチャッ
「!」
「あっ」
音がしたのと同時にゴリッと頭に冷たい何かが当たる。目だけで状況を確認すると真っ黒の服に身を包んだ教団員が立っていた。目が慣れてきたとはいえ薄暗い室内だ。その衣装がギリースーツのような役割を担ったのだろう。ましてや上からの銃弾に集中していた為、近付いてきたそいつに気付かなかったのだ。
「チッ…油断した」
ギロリと銃を突き付けている相手を睨みつける。全身真っ黒なのでどんな表情をしているか分からないが一瞬怯んだところを見ると暗視スコープが装載されているようだ。
パチパチパチパチ
「?」
奥から聞こえてきた拍手に視界を前に戻す。
「そこまでだよ」
女神像の後ろから神父服を着た男が拍手をしながら出てきた。
ドサッ…
男は腹部を突き刺されて倒れた。
「さて……。これでこの通路に居んのは全部か」
剣を鞘に納めたクロムは後ろを振り返る。あの後応援に来た教団員は全て返り討ちにしていた。廊下のあちこちに死体が転がっている。息1つ乱れていない2人とその死体の山の対極が一方的な殺戮を意味していた。
「多分なー。…この先はわからねぇけどな」
先程までの怒りは収まったのか普段通りにロスは答える。再び前を向くと大きな鉄扉が2人を出迎えた。その奥から重い空気が流れ込んでくる。
「最後の扉だな」
目の前にある扉の形状は上の教会の出入り口と似ていた。違うのは雰囲気だけだった。常人なら警戒するような重々しい空気を無視して俺は扉に手をかける。
ガチャガチャ……
「アレ?開かねぇ?」
どうやら見た目とは裏腹に電子ロック付きの扉だったらしい。虚しくドアノブが捻られるだけだった。…また時間稼ぎか?いい加減面倒なんだよ。こっちはさっさと片して寝てぇのに。イライラをぶつけるように思い切り扉を蹴り飛ばすが流石に開くことはなかった。
「あらら。なかなか頑丈みてぇだけど…どーやって入る?」
「面倒だからぶっ壊す」
「うわぁ脳筋…」
剣の柄に手を掛け扉を叩き切ろうとした瞬間だった。
ガチャ…
「!」
ギィィィ……
ビクともしなかった扉が開いた。いとも簡単に開いて中に2人を誘った。室内は薄暗いようでよく見ることが出来なかった。
「…どうやら招待してくれるらしいぞ」
「歓迎されてるみたいだな 俺達」
その暗さに臆する事はなくズカズカと遠慮なしに室内に入った。
ーーバタン
2人が入るのを見届けたかのように扉が勝手に閉まった。廊下の明かりが遮断されたので一瞬視界が暗転したかのように見えなくなったが、暗闇の訳ではなかったのですぐに目が慣れてくる。
「……礼拝堂?」
そこは大きなホールになっており、その1番奥にまた女神の像が置いてあった。真ん中まで歩こうとした瞬間、赤い光が視界の隅に見えた気がした。
「!」
目で始めに光を感じた部分を見てみると銃口がこちらを狙っているのが分かった。
ドンッ!
音と共に銃の火花が散ったのが見えた。
「チッ」
「おっと」
火花が散ったその瞬間からくるっと前に前転して弾を避けた。ロスもその場から後ろに下がる。それと同時にまた違う場所から撃ってくる。
ドンッ!ドンッ!
前に出たクロムが目立ったのかクロムに向かって赤の標準が集中していたが瞬時に判断して1つ1つ確実に避けていった。
「上からちまちまとめんどくせぇな―…」
カチャッ
「!」
「あっ」
音がしたのと同時にゴリッと頭に冷たい何かが当たる。目だけで状況を確認すると真っ黒の服に身を包んだ教団員が立っていた。目が慣れてきたとはいえ薄暗い室内だ。その衣装がギリースーツのような役割を担ったのだろう。ましてや上からの銃弾に集中していた為、近付いてきたそいつに気付かなかったのだ。
「チッ…油断した」
ギロリと銃を突き付けている相手を睨みつける。全身真っ黒なのでどんな表情をしているか分からないが一瞬怯んだところを見ると暗視スコープが装載されているようだ。
パチパチパチパチ
「?」
奥から聞こえてきた拍手に視界を前に戻す。
「そこまでだよ」
女神像の後ろから神父服を着た男が拍手をしながら出てきた。