やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・・・ちなみに弁償は、どのくらいになったんですか?」
私は、哀しそうな執事には、悪いと思ったけど、興味本位で聞いてみた。
「・・・・・1000万円です。」
「い、1000万円ですか!!!」
あまりの金額に驚く私。
「はい。しかも・・・笹山組は、今後、教会への出入りを禁止されました。・・・あの教会は、この周辺では、一番いい教会でしたので、是非、小夜さんが結婚される時には、あそこを使おうと思っていたのですが・・・・」
もの凄く残念そうな執事。
「えっ、私の結婚式ですか?」
予想外の展開に少し戸惑う私。
「そうですよ。あの教会でウェディングドレスに身を包む小夜さん・・・想像しただけでも・・・・・・・・・・・・・・・ムカついてきますね。」
「・・・・はい?・・・・あの~・・・何でムカつくんですか?」
またまた、予想外の言葉に私の頭は、ついていけない。
「私の大事な部下である小夜さんを花嫁に迎えようなんて・・・いい度胸の花婿がいると考えると・・・・殴り飛ばしたくなります。」
冗談っぽい笑いを浮かべて私を見つめる執事。