やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「ということは、最初のお金とあわせて、総額2億円になったら、戻れるってことですか?」
私は、執事に尋ねた。
「はい、そうです。」
私の言葉にうなずく執事。
「・・・・真木さん、頑張ってくださいね。私、心の中で応援してますから。」
私は、呆然としている真木ヒナタに声をかけた。
「・・・・・・・・。」
しかし、真木ヒナタから返事は帰ってこなかった。
「小夜さんは、別に心の中で応援する必要はありませんよ。」
執事が私に笑顔を向けたままで言った。
「・・・?・・・出入り禁止でも、直接、応援していいんですか?」
私は、執事を見る。
「いえ、笹山組の関係者は、一切の応援を禁止しますが、小夜さんも、ヒナタさんと大和と一緒に出入り禁止ですから、構いません。」
「・・・・えっ?」
執事の言葉が理解できない私。
「そうですね。あと、ポチさんと・・・・サブさんも出入り禁止にしましょう。5人とも、みんなで知恵を出し合ってお金を稼いで来てください。」
執事のこの言葉で、私と組長と真木ヒナタ、ポチ、サブは、笹山組出入り禁止となった。