やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「真木さん。」
私もイスから立ち上がり、真木ヒナタを見つめる。
「なんだよ!」
「トトロは、人を殺しましたか?」
「うっ・・・・殺してない。」
「それじゃ、真木さんの殺し屋という意見は、トトロの目を見て言うことができますか?」
真剣な表情で真木ヒナタを見つめる私。
「・・・・・・・・・・言えない・・・・・言えるわけないよ。」
崩れ落ちるようにイスに座る真木ヒナタ。
「わかってくれたようですね。それじゃ、真木さんは、人の命の大切さという題名でレポートを出してください。」
私は、優しく真木ヒナタに言い聞かせると、イスに座った。
「最後に組長、お願いします。」
私は、組長を見た。
「俺かぁ~・・・・1億あったら、わざわざ水着の女の子見るためだけに沖縄に行っちゃうかな~。」
上を見ながら、妄想を膨らませる組長。