わたしの名前は…
「…着いた―――。
サキ…帰したくない。」
「………。」
「駄目だよな…
彼氏…いるもんな…」
私だって帰りたくないよ。
帰りたくない…
その意味は…
このまま一緒にいたら…
どうなるかはわかっていた…
コウキを裏切る…
そんなことは、
もう、わかっている…
でも、
ユウキの傍にいたかった…
黙っている私に
「だよな、駄目だよな…」
そう寂しい瞳をして
ユウキは言った…
ユウキのそんな瞳を見たら、
すごくひどいことをしているようなキモチが私を襲った…
いて欲しいとは言えない、
でも、
またねも言えない…
「駄目じゃない…
けど、
サキは彼氏が大切だから…」
自分の言葉に違和感を感じた。
ユウキはその違和感に
気付いただろうか…
「駄目じゃないなら、
もう少しだけ、
もう少しだけ一緒にいてよ…」
「うん…」
「ぃやったぁー!
サキの部屋行きたい、ダメ?!」
「駄目じゃない…」
「ホント?!
うっわ、久しぶりぃ!」
ユウキ?
アパートに私、
あなた以外入れたことなかったんだよ…
来てくれないコウキも入ったこと、
もちろんないし…ね…。