わたしの名前は…

部屋のドアを開け、
電気をつけると



「懐かしいぃ!」



ユウキは私よりも先に中へと進んだ。

大はしゃぎで…



そして1番にテレビに向かった



「コレ、
コレのおかげでサキに逢えたんだよなぁ。
そんで、コレ、あれ?」


「ん?何?」

「ビデオ…
つないでないじゃん。
つなげないなら言えばつないでやったのに。」


「いいよ…
どうせ観る暇ないもん。」


「へ?
じゃあ何で買ったの?
………あ、あぁ、
ダメだよ。
俺とサキをつないだテレビとデッキだもん、つなげる。」




コウキなんてモンじゃない


ユウキの言葉は、
当たり前のように私を幸せにしていく…



テレビを運んできたのが
ユウキで良かった。

ビデオデッキを運んできたのが、
ユウキの行ってる会社で

良かった―――




出会うべくして、
私はユウキに出会ったんだ…





夜中にテレビとデッキをつなぐユウキの背中に
私は抱きついた―――

いけないことをしている

すすんでコウキを
裏切っている…



わかっているけど、
止められなかった…


ユウキが愛しくて

どうしようもなかった――

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