あたし専用の恋日記。
「お待たせしましたーあ♥」
「お、待ってたよ」
男子はにこにことしてる。
だけどあたしは―――――

「ほらぁ奏!
恥ずかしがってないで早く来なさいよー」
「そーよ!超可愛いんだから!!」
「で・・・でも・・・・
きゃっっ」

アキちゃんとまもりちゃんに引っ張られて、前に出てしまった。

アキちゃんの、フリフリのワンピとヒールが高いリボンがついたパンプス。
アイロンで少し巻いた髪はふわふわになってる。
少しだけ、メイクもしちゃった・・・。

「じゃーん♥
奏お姫様みたいに可愛いでしょー♪」
アキちゃんはノリノリで言う。
あぁ・・・恥ずかしい・・・。
男子の前でこんな格好・・・。
「うっお、藍田かわい~♥」
「み、見ないでぇぇぇぇ!!!!」
あたしは必死に体を隠した。
そのとき。あたしはやばい事を目の当たりにした。

「・・・・!?なんで聖都が・・・!?」
男子の中に混ざって、聖都がいた。

「ああ、なんかこいつ一緒に行きてぇとか言いだしてよ」
「こいつにしちゃーめずらしいから拾ってやったんだよ」
ぎゃああああああ恥ずかしい!!!
聖都にこんな姿見られて・・・

「・・・藍田・・・お前化粧してる?」
ぎくっっ!聖都め・・・。
「あ・・・あんま見ないで。
似合ってないのわかってるから・・・」
あたしは腕で顔を隠した。

「なんで隠すんだ・・・!
もったいない・・・!!」
「・・・!?」
あたしの腕は聖都によって顔を隠すことを禁じられてしまった。
< 50 / 67 >

この作品をシェア

pagetop