プラチナの誘惑
「あ…」

夕べ昴が貸してくれたシャツ。
どう見てもレディース用の可愛いデザイン。
透明の袋に入っている新しい服が脱ぎ捨てられていて、目をそらせない。

誰か女の子の服だよね…。
インナーや化粧品関係もちゃんと揃えられていて
かなりの頻度で女の人が泊まりに来てる以外に考えられない。

…昴の恋人…?

ううん。
多分、ちゃんとした恋人は今はいないはず。
優美さんと別れてからは
特定の女の子は作らずに楽しんでるって噂…。

それでも、私をこの部屋に連れて来るのにためらいは感じられなかったし。

夕べみたいに…この部屋から見える夜景を、他の女の人とも楽しんだり、身体を重ね合う時間を過ごしたり…してたんだろうな。

『忘れられない女』

きっと優美さんの事。
< 140 / 333 >

この作品をシェア

pagetop