先生のビー玉
家に到着し、佳奈を玄関まで送り届ける。
彼女も大分落ち着いたのか…

「ありがとう。
迷惑かけちゃったね」

苦笑い。

「良いのよ。
佳奈こそ大丈夫なの?
ちゃんと奴に言える?」

心配そうに恭子が言う。

「大丈夫。
ちゃんと言う。言わなきゃ…」

「わかった。
それじゃ、明日ね」

そう言うと、祐樹の車に乗り込み去って行った。
自分の部屋に行き、携帯を取り出す。

「あ…バイブにしてたから気付かなかったんだ」

着信5件、メール受信2件。

もちろん着信は全部彼。
メールは1件が貴子と彼。

『大丈夫?なにもないことを祈ってる』

『帰ったら連絡くれ』

そういう内容だった。

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