先生のビー玉
貴子は職員室へ走った。
悔しくて涙が止まらない。

なぜ?どうして?

絵里への怒りが収まらなかった。
職員室へ到着し、

「池田先生、田村先生の私物ってこれ?」

「神田…?」

涙も拭かずカバンを池田に見せる貴子。

「佳奈が…絵里に…」

泣きじゃくる貴子。

「戸田が?田村先生はどこにいる?」

「事務室」

「俺も行くから。ほら、しっかりしろ」

泣きじゃくる貴子を促し、事務室へ向かう二人。

「田村先生っ」

池田が駆けつけると…

「神田、そんなに泣くな。
池田先生、すみません」

「戸田は?」

「わかりません…雨に打たれ続けていたせいか熱があるようです。
救急車を呼びましたから…」

そう話しているうちに救急車が到着した。
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