雨のあとに
目が覚めた時、あたしはお城のベッドで横になっていた。周りにはレオンとエレット、それにカーダさんもいる。

『陛下っ!お気づきになられましたか?お身体は大丈夫でしょうか?』

カーダさんが心配そうに話しかけてきた。

『うん、平気です。』

あたしの返事にエレットが怒りながら言った。

『平気なものか、治癒術は魔力の消費が激しいのだぞ!それを死人同然の子供を治すなんて、お前の命が危ないところだった。』

『そうだ!あの子は助かったの?』

いきなり起き上がって大声を出したらフラフラした。それをレオンが優しく声かけて寝かせてくれた。

『大丈夫です、アメのおかげで元気になって今はマサルドリアの城下町に居ますよ。それより3日も寝込んでいたんですからもう少し横にならないと。』

あたし3日も寝てたんだ。でも、良かったあの子が無事で。カーダさんとエレットは用があるからと先に部屋を出て、レオンも部屋から出て行こうとした時声をかけてきた。

『じゃあ俺はアメが目を覚ましたことをディーンに報告してくるよ。』

『いいよ、言わなくて。あの人もあたしの事なんて気にしてないだろうし。』

少し怒り気味な口調で言うと、レオンは扉から離れてこっちに戻って来た。

『そんな事ないよ、ディーンもアメのこと心配していたよ。』

『嘘、だってディーンさんはケガした人を無視してたもん。そんな人があたしのことなんて気にするハズないじゃん。』

『別に無視していた訳じゃない。騒ぎを聞いてからディーンは村人の救助は俺とエレットに任せていたんだ。ディーンは被害が広がらないように敵を捕まえる為に先に行ったんだ。』

『でも、レオンみたいに魔法で火を消してくれたって良かったんじゃないの?』

するとレオンは困ったように笑い、少し言いにくそうに話した。
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