ひとり<ふたり
昨日の具合の悪さがウソのようにスッキリしてる。



シャワーを浴びてから気づいた。



まだ4時じゃん…。



部屋に戻るとリンは目を閉じてて、あたしの気配で起きたのかそのまま手だけを延ばして来た。



その腕の中に入るとギュッと抱きしめられて…。



「もう平気?」

「うん…。超元気」

「よかった」

「へっ!?ちょっとどこ触っ!!」

「シィ~。久しぶりなんだからいいっしょ?」



やっぱりあたしってリンに愛されてるんだ…。



その愛され方でちゃんと伝わる…。



大好き…。



だけど違う意味でダルっ…。



「学校行けんの?」

「今日は休む…」

「じゃ、ゆっくりしてな。帰りに紅の好きなチョコミント買って来てあげるから」

「うん、オヤスミ…」



そのままお母さんも起こしに来なくてグッスリ昼まで眠った。



ちょっとズル休みのような気もするけど…。



頭も朝よりスッキリしてる。



「お昼食べられる?」

「うん、食べる」

「病院行かなくても平気かしら…」



あぁ、それは平気だよ。



朝ダルかったのはリンのせいで…。



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