破れぬ誓い



部屋に戻りワクワクしながら総司の手紙を開ける。


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遥。元気か?

これを読んでるってことは無事に向こうに着いたらしいな。

よかった。

怪我はないか?病気になってないか?

大丈夫か?


なんて色々書くけど本当はお前に言わなきゃいけないことがある。


俺、布団から起きあがれなくなっちまったよ。

情けねぇな。

今はちぃと他の奴に書いて貰ってる。


医者に言われた。

俺はあと5日生きられるかどうかと言われた。


きっとお前がコレを読んでいる頃は俺は死んでいるかもしれない。

だけど、俺はそれでいいかもな。

この重たい体を捨ててお前の所に飛んでいける。



遥。その顔もうちょっとだけ見たかったな。

土方さんは元気か?

ちゃんと護って貰えよ。

俺は死んだらちゃんと側に行ってやるよ。

2人を護ってやる。

もしくは2人の子供になろうか。


なぁ。

俺のこと、覚えていてくれよ。

お前との約束守れないけど、怒るなよ。

どうして、お前と一緒に行きたかったのに俺の体は言うこと聞かなかったんだろうな。


俺の全てを覚えていてくれ。



もっと話したいけど俺の体が許してくれないらしい。

じゃぁな。



死ぬなよ。

生きろよ。





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