虹の世界
「散歩?」


「そんなとこかな。………貴方は?」


「俺?散歩に見えない?」


「ううん。見えるけど………」


「けど?」


「………あ……ごめんなさい。」


何故か謝られて、俺の方がどきまぎしてしまう。


「久しぶりに散歩にでたんだ。前は良く来てたんだよ?ここ、結構好きでさ。初めて逢ったよね?」


コクンと頷き、やっぱり不思議そうに俺を見た。


「いつも来るの?」


「晴れた日は、必ず。」


「雨は嫌い?」


「………あんまり。」


少しだけ困った顔で肩をすくめた。


「雨の日の散歩もなかなか良いんだよ?俺、結構好きなんだ。」


「じゃ、今度、試してみようかな。」


優しい瞳が空に向けられた。

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